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【弁護士が解説】遺産の使い込みが発覚したときの対処法

相続手続きを進める中で、特定の相続人による遺産の不自然な引き出しなどの使い込みが発覚するケースがあります。

疑いが生じたときは焦らず、順を追って適切に対処することが大切です。

本記事では、遺産の使い込みが発覚した際の対処法や注意点について、弁護士の視点から解説します。

遺産の使い込みが発覚した際の対処法

遺産の使い込みが発覚した場合には焦って相手を問い詰めるのではなく、以下の手順に従って対応を進めることが大切です。

 

①証拠を集める

②証拠をもとに話し合いを行う

③法的手段を検討する

 

それぞれについて説明していきます。

①証拠を集める

遺産の使い込みを追及するための最初の対処法として、客観的な証拠の収集が大切です。

まずは金融機関で過去数年分の取引履歴や入出金明細を取り寄せ、いつ、いくら引き出されているかを確認しましょう。

また、引き出し時期に被相続人が認知症などで判断能力を失っていた場合は、当時の医療記録や介護記録も必要です。

②証拠をもとに話し合いを行う

明確な証拠が集まったら、引き出しを行った相手へ事実関係を確認し、当事者間での話し合いを行います。

集めた証拠を提示しながら、お金を引き出した理由や使い道について冷静に説明を求めましょう。

相手が使い込みを認め返還に合意した場合は、使い込まれたお金を遺産の中に含め直したうえで、遺産分割協議の中で精算するのが一般的です。

③法的手段を検討する

当事者同士の話し合いで合意に至らない場合は、裁判所を介した法的手続きの申し立てを検討します。

相手と話し合いの余地が残っている段階であれば、家庭裁判所の遺産分割調停を利用して解決を目指します。

相手が使い込みを否認している場合は、地方裁判所に対して不当利得返還請求訴訟などを提起するなどの対応が考えられます。

遺産の使い込みに対する請求権の消滅時効

遺産の使い込みに対して返還を求める権利には、法律上の消滅時効が定められています。

使い込みへの法的請求はおもに不法行為に基づく損害賠償請求と不当利得返還請求の2つに分かれます。

特定の相続人が他の相続人を欺いたり無断で預金を引き出したりして財産を侵害したケースは不法行為に該当しやすく、損害および加害者を知った時から3年で時効を迎えます。

一方で、法律上の正当な理由がないまま利益を得ている状態に対して返還を求めるケースは不当利得にあたり、権利を行使できると知った時から5年で時効が完成します。

証拠集めや話し合いに時間を費やしている間に時効が成立してしまうおそれもあるため、請求権の期限を意識して迅速に行動することが大切です。

まとめ

今回は、遺産の使い込みが発覚した際の対処法や請求権の消滅時効について解説しました。

使い込みへの対応は証拠収集から順を追って進めることが大切ですが、相手が否認した際の法的措置や消滅時効への配慮など、専門的な判断が求められます。

トラブルの円滑な解決と正当な権利の保護を目指すためにも、早めに弁護士へ相談することをおすすめします。

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